理容師を目指したきっかけ
バーバーなび:こんにちは、本日はよろしくお願いします。まず乾さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。
乾氏: 私は高校生の頃、髪型を工夫したりスタイリングをするのが好きで、1ヵ月に1回は美容室に通っていました。 その頃通っていた美容室は、出入り口は一つですが、中に入ると理容室と美容室に分かれているお店で、襟足の刈り上げは理容室、パーマやカラーは美容室でという風に、両方の良いとこ取りしていました。
私は美容室と理容室の仕切りをまたいで、あっちに行ったりこっちに行ったりして、本当にたくさんのスタッフさんの手によって施術をしてもらっていましたね。 その美容室で私をメインで担当してくださっていた美容師のお兄さんが、私のことをとても可愛がってくれていて、私も懐いていました。 ある日、やんちゃな弟が髪にガムをつけて帰ってきたんです。 ガムが髪にからみついて取れないし、家で髪を切れば短髪になってしまうほど根元に付いているし。どうしたらいいか家族内で大騒ぎになってしまって。 その時母の提案で、私の通っている美容室に連れいってみようとなったそうなんです。
そうすると普段私を担当してくれているお兄さんが、弟の頭に付いたガムを綺麗にカットしてくれて、しかもかっこよく、そしてお代は要らないよって。 反抗期だった弟が、カット後すごくニコニコして帰ってきたんです。 その様子を見て家族みんなが笑顔になり安堵しました。 この体験から「この人すごいな。この人のように人を笑顔に出来る人になりたい。」と思ったのが美容師を目指そうと思ったきっかけですね。
そして後日お兄さんに 「あなたみたいになりたいのですが、どうすればいいですか?」という風に聞いてみたら、八王子の専門学校卒業だということを教えて頂き、そのまま同じ専門学校を志願することにしました。 当時は美容科志望だったのですが、願書を受理してくれた先生が理容科の先生で、その場で「床屋はいいぞ」と勧められたため願書を書き直し、理容師の道に進むことを決めました。
バーバーなび:まず最初に憧れの美容師さんがいて、弟さんのガム事件を経て、専門学校の入学時に理容師になることを決めたんですね。その先生が違ったらまた違う道に進んでいたと思いますか?
乾氏:はい、絶対違ったと思います。でも入学したら理容科は生徒が2人しかいなくて、半年ぐらいは騙されたのかも、という気持ちでした。(笑) 学校側としては最初に1人女の子が理容科に決まっていて、誰かもう1人女の子で床屋さん目指す子を探していたみたいです。 学校側の思惑と、私が入学したタイミングがうまく重なって。 それがなかったら全く違った人生だったと思いますね。