理容業界への思い
バーバーなび:理容業界全体に対して、どのようなお考えをお持ちでしょうか。
吉田氏:まず、理容室をわざわざ選んで足を運んでくださること、当サロンを調べたうえでご来店くださることに、感謝しています。以前は、いわゆる「床屋」とは異なる雰囲気の、バーバーポールのない美容室のようなサロンに勤めていたこともありましたが、そのような環境ではお客様の中に「美容室だと思って来ました」という方がいらっしゃったり、「ここって床屋なんですね。おしゃれですね」と声をかけていただくこともありました。理容室には、年配の男性が通う場所、古いイメージがあるという認識を持たれている方もまだまだ多いと思います。だからこそ、そうしたイメージを少しずつでも変えていきたいという思いがあります。理容室の中には、着付けやネイルまで対応できるサロンもあり、そうした幅広い魅力をもっと多くの方に知っていただきたいと感じています。理容室というだけで選択肢から外されてしまうのではなく、「髪を切る場所」以上の価値を持つ場所として、癒しやリラックスを提供できる存在でありたいと思いますし、お顔剃りや施術を通して、ただ整えるだけではなく気持ちも整うような、そんな“心の拠り所”として感じていただけたら嬉しいです。
バーバーなび:髪を切るだけではない、心身ともに整うサロンの存在をもっと知ってもらいたいですね。
吉田氏:ザ・バーバーのような無骨でかっこいいサロンも素敵ですし、昔ながらの理容室ももちろん良さがあります。その一方で、美容室のような要素を取り入れた、入りやすく親しみやすい雰囲気の理容室にも魅力があると感じています。理容室という選択肢がもっと広く認識されていけば嬉しいです。このサロンの周辺には学校も多く、住宅街も広がっているため、さまざまな年齢層のお客様にご来店いただいています。だからこそ、「おじいちゃんからお子さままで、家族全員が安心して通える場所」でありたいとも思っています。何かあったときにはここに来れば相談できる、情報が得られる、そんな存在を目指しています。理容室が地域のコミュニティのような役割を担えたら理想的ですし、クラウドファンディングのような仕組みで、街とのつながりを育てていくようなことにも取り組めたらと考えています。床屋という場所が、地域にとって何ができるかを考える場であり続けたいです。
バーバーなび:とても素敵なお考えですね。今後の展開が楽しみです。